変化するために必要な条件

心響言語研究所

変化するために必要な条件

自分自身が変わりたいのに変われない時、または周りの人、例えば部下やスタッフに対して、「この人こうなってくれれば良いのに!」と思った時に、どのようにすれば良いのか?という相談を受けることがよくあります。

そこで、このようなお悩みごとに対して、少しでもお役に立つことができればと思い、「変化するために必要な条件」について書くことにしました。

変化するために必要な条件は3つあります。

1.本人が「変化したい!」と望むこと

2.変化に必要な「方法」を得ること

3.変化に必要な環境があること

以上の3つの条件を満たすことが必要になります。それでは、1つめから順番に説明していきます。

1.本人が「変化したい!」と望むこと

変化する本人が、「変化したい」、「こうなりたい」、「この人(あの人)のようになりたい」、と思うことが最も大切です。
部下に変化してほしい場合は、その部下が変化したいと憧れるような人物に会わせてたり、みなさん自身がその部下から憧れられるような人物であったりすることが大切です。

例えば、コミュニケーション講座の場面において、「笑顔になってください」、「気持ちの良い挨拶をしましょう」ということを、講師が受講者の方に強い語調で、厳しい顔つきで強制的な指導をしたとします。その講座の受講者の方々が、「挨拶のマナーは堅苦しいものだ」、「このような人は好きではないなあ」、「このような人にはなりたいと思わない」、などの感覚をもってしまった場合、従順な方ならとりあえずその場は言われた通りに従うかもしれませんが、その厳しい強制力がなくなると、そのうちやらなくなってしまいます。強制的な圧力による変化は一時的なものにすぎません。心が動かなければ人は変化しないのです。

私の経験談ですが、講師の仕事をはじめて間もないころ、ある企業様の新入職員向けビジネスマナー研修で初めて顔を合わせた講師のお二方のことです。お会いしてすぐに、私の足元から顔をチェックしているかのような目線と厳しい顔つきで眺められ、「いつからこの仕事をしているのか」を聞かれ、私が今年一年目(社会人は19年目)であることを知ると、その方は「私がお手本をお見せますから、見て学んでいけば大丈夫ですよ」と自分のほうが先輩だと言わんばかりの態度をとってこられました。ちなみにその方は講師として仕事をされたことは一度もなく、社会人経験は新卒で2年間です。結婚を機に退職され、お子さんが大きくなられたのでこのたびマナー講師として仕事復帰をすることにされたとのことです。合計3日間の新人研修と同じ内容のマナー研修を受けられ本番を迎えられた方です。

もう一人の方は、20年以上の接客経験があり、話すことが大好きという方です。一方的に早口で話し続ける方で、たまに私に振られる内容が日本の伝統文化に関わる知識を私に知っているかという問いで、その後延々とその説明が続きます。人は自分に興味のない話を聞かされるというのは大変苦痛に感じるものです。私はお二方と別れた後、どっと疲れが出たのを覚えています。そして、大変失礼ながら「このような人にはなりたくない。私にはこの仕事は向いていない。講師としてやっていくのは辞めよう」と思ったのでした。

そのお二方が教えてくださったことは正しいと頭ではわかっているのですが、正直、「こうなりたい、こう変化したい」とは思えなかったため、私の講師としてこの先やっていきたいというモチベーションはなくなってしまったのです。

ではなぜ、私が講師を辞めていないのかというと、勘の良い方ならお気づきでしょう。その後、友人が紹介してくれた講師の方が、講師としての枠を超えて、人としてお手本にしたい!!!と思える方だったからです。どんなに正しい知識やスキルも、本人が「私、こうなりたい!」思わなければ、人は変化できないものだと実感した経験の一つです。

ですので、どのようにすれば、その人の変わりたいというモチベーションになるのか、ということから進めていきましょう。

ちなみに、自分自身が変化したいのにできない時、「自分はダメだ」と落ち込む方も多いです。私もよくあることなんです。そのような方は、実は・・・「変化しないことによって得ているメリット」のほうが、変化によって得られるメリットよりも大きい場合があります。やらない事によって得られるお気に入りの時間があるとか、やらないこと、目指さないことでその苦労をしなくて済むのでこのままでいたい、などなど…。これを「肯定的な意図」と言います。全ての行動は肯定的意図によって起こります。「行動には理由がある。」ということです。心響言語研究所の講座では、このような科学的根拠が立証されている心理学に基づいた講座を提供することで、悩みをなくしたり、モチベーションを上げたり、目標を達成するお手伝いをしております。「あなたは本当にそうなりたいと変化を望んでいますか・・・?」

2.変化に必要な「方法」を得ること

変化したいと望んだ次は、「で、どのように?」となります。望む変化に必要な具体的なステップを知る必要があります。経験者に聞いてみることや、誰かに話してみることで、思いもよらぬ人物から有益な情報や人物につながることもあるでしょう。本を読む、講座(研修)を受講するという方法もあります。もちろんインターネットでも多くの情報を得られる時代になりました。

フェイクニュース、ネット上での自由な発言にありがちな一部が失われた情報、一部だけ切り取った極端な情報、真意が歪められた情報などに惑わされないように、情報の発信元は誰(どこの組織)なのか、数字はどうなのか、その数字が正しいか等の情報源を見てその数字そのものを別の数字と比較する等、情報を得る際に大事なことは、自分で判断することです。

心響言語研究所のプログラムの一つに、情報伝達のねじれ(削除・歪曲・一般化)から、正しい情報を取り戻すための質問のスキルというものがあります。これは、相手が発信した言葉に対して、「何を基準に?」、「何と比べて?」、「もし、出来たとしたら?」、「もし、出来なかったとしたら?」、「どうして■■が▲▲を意味するの?」等の質問のスキルです。コミュニケーション研修などで、情報伝達によるねじれから正しい情報を取り戻すというワークの内容ですが、これらの質問はネット上に書かれた記事を読む際に、自分との対話にも役立ちます。疑いをかけるような質問と思われる方もいらっしゃるかもわかりませんが、根底は、事実・真意を掴むことであり、相手を批判することではありません。事実・真意を掴むことはもちろんのこと、問題解決を加速、目標達成、変化を生み出す、悩む必要のないことに悩んでいたことに気づき心が元気を取り戻す、ということにも応用できます。目的を達成するためには、不安を取り除き自信を持つことは大切です。地面では思いっきりジャンプができても、高くて細い棒の上では思いっきりジャンプができなくなるのと同じで、不安や恐怖がある状態では、その人の持っている力は十分に発揮することはできません。リーダーシップ、コーチなど誰かの成長を支える立場の方々は、不安を取り除いたり自信が持てる根拠をしっかりと示すことができるからこそ、相手の力を引き出し引き上げることができるのでしょう。

化に必要な情報を得るためには、自分との対話、他者との対話の仕方も結果に影響します。そして、望む変化に必要な方法を自分が知っていること、もしくは変化してほしい人に方法を伝えていく必要があります。

講座(研修)で学ぶときは、「誰から学ぶのか」ということも大切です。

3.変化に必要な環境があること

変化を望む気持ちと方法を知っているのに変化しない、という場合には、変化に必要な環境・機会(チャンス)があるかどうかがポイントになってきます。この環境・機会(チャンス)というのは、講座に通うというのも一つの方法ですし、変化したい内容によっては、住む場所を変える、会う人など一緒に過ごす人を変えるという方法もあります。

例えば、英語が話せないという方が海外へ留学したり、外国人の友達と付き合ったりしたことで英語が話せるようになったというのも、努力もありますが環境がもたらした変化は大きいです。どのような環境に身をおくのか、誰と出会いどのような経験をするのかなど、環境は人生に影響を及ぼします。

実は私・・・追い込まれないとやらない性格です。そこで、あえて望む変化を得るために「環境に飛び込む!」ということをしております。以前、忙しくても自分の好きな時間に学習できるところに魅力を感じ通信講座を申し込みました。4年程添削期間があったので、「これなら安心だ」と意気込んでいたのですが・・・お察しのとおり、手をつけないまま期限切れになってしまいました。ですので、私は講座に通い、課題をこなさなければ講座で恥ずかしい思いをしたり、サポートしてくださる講師の方や仲間のお力に背いたりしないために、やけくそ(←言葉が悪くて申し訳ないです。)になってでも達成しなければならない状況に飛び込むのです。もちろん、地方出張と重なり欠席することもありますが、そこをどう穴埋めするかやけくそ(←言葉が悪いですが。)になって頑張ります。私の場合はですが、変化したい状態と今の状態を見比べると、達成できそうにないなと自信がなくなることがあります。しかし講座に通ったことで、その講座で出会った仲間たちの存在が自分の励みになり、モチベーションが生まれ、自分一人では決して到達することのできなかった状態に到達することができた、ということを何度か経験しました。本当に感謝しています。どのような環境に身を置くかということの大切さを実感します。

ですので、私は自分から飛び込む、または、変化してほしい人に変化するための環境・機会(チャンス)を提供するということを試してみることを皆さまにおすすめできます。

本日は、変化するために必要な条件3つについて書きました。ここまでお読みくださり、ありがとうございます。今日も良い一日をお過ごしください。

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